雪人
ルイは魔法によって白煙を消し去り、傍にいるニーナに大丈夫かと声を掛け、ニーナは自身の服に付いた埃を払いながら頷く。
それを見たルイは一安心し、一つ溜め息を漏らす。
ふと、どこからか視線を感じ、その視線を辿った先には緑髪のボサボサ頭をした男性がこちらを見ていた。緑髪の男性を見ていて気付かなかったが傍に水髪の青年が倒れているを見て驚いた表情を浮かべる。
「白銀色の髪をした少年や、さっきの魔法は君がしたのかいね?」
ルイは突然話し掛けられ困惑したが、少し間を置いてすぐに返事を返す。
「…うん。おじさんが傍に倒れてる水髪の人を倒したの?」
「おいおいおじさんかいね。まあ、わしゃぐらいの年なら少年から見たらおじさんじゃね。
それはそうと、わしゃレイドと言う名前じゃ。君はなにかいね?」
レイドと名乗る緑髪の男性はルイに声を掛けながら近づいていく。
遠くてよく顔がわからなかったが、目が大きく背も170後半でなによりかなりの童顔で喋り方と顔があまりにもギャップがあり笑いそうになるが、抑えて心の中で平常心平常心と反芻し、それでも笑いそうになるのを我慢してなんとか自分の名前を告げる。心なしか声は震えていた。
「…プ、えっプ、…ルイっていいま…プッす」
なんとも笑いを堪えるのが下手なルイであった。いつものことだと思い余り気にしていないレイドだが、それでもやっぱりコンプレックスは拭えないのでしかめっ面の表情をする。
それに気付いたルイは怒らせてしまったと思いすぐに謝る。
「あ、ごめんなさい!あまりにも顔と喋り方が一致してないんで面白くて――あっ!」
「いいんじゃよ。こりゃ慣れっこじゃからね。ここまではっきり言われたのは久しぶりじゃね。いつ以来かぁねぇ」
ルイは笑うのを堪えながら言うが、ストレートに言ってしまったのに気付き声を上げた。
レイドは気にせずふにゃけた顔でのんびり言い、どこか懐かしむような表情をして顔を上に向け目を瞑り物思いに耽る。
(あの頃は楽しかったのぉ。くだらない事が楽しく、何時も笑いが堪えない日々じゃった。あの日にあんな出来事があるまでじゃが…)
フゥーと一つ溜め息を零し目を開け、正面へと顔を戻し視線ルイにを向ける。ふと、何気なくルイの剣に視線を向けに目に入った瞬間目を見開く。