妖恋
かぜひき
翌日

「・・・・・・で、なんでこうな・・・・ハックシュンッ!」
「・・・るの・・ハックシュンッ!・・・よ・・・・グシュッン!」
ぐずぐず、くしゃみで赤くなった鼻をすすり指でこする。
「・・・ええと、雅嬢あなたが昨日湯あみの後風に当たりたいと薄着でさらにこの冬の
寒空の中出て行かれたのが原因かと・・・尚、その際僕はちゃんと止めましたので・・」
丁寧な言葉遣いであえて僕は止めたのにあなたが勝手に出て行かれたんですから
僕は悪くありませんと訴えかけるから何も言えない。

「それ・・・・ハッグュン!・・ぐらい・・わかって・・・クシュンッ・・いるのよ・」
「まあ、そう言わず、しばらく安静にしていればすぐによくなりますって」
部屋の中央に敷いてある布団に雅嬢こと鬼切神雅姫(きせつのかみみやひめ)は
腰を起しながらその横で正座をして姿勢正しく座る妖狗を赤い瞳で睨みつけた。
「そも・・・ハグシュッン!・・そも・・あなたは・・クシュン!・・主人がこんな・・・ブェックション!・・状態なのに・・・そんなにうれしそうなのよ!」
「おや?この顔のどこがうれしそうなんでしょうね~♪
僕にはまったく理解ができません~♪」


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