ナイショの恋を保存中!~クールな彼の恋人宣言~

――2年半前。

包帯だらけの身体は抱きしめることすら許されなかった。



◆ ◇ ◆


つき合って1年。遠距離になって5ヶ月がたった8月の夏の日。

ヒロくんと2ヶ月近くも会えずにいたわたしは、自分の誕生日でもある8月にどうしても会いに行くと決めていた。

ちょうど夏季休暇の時期でもあるし、2、3日ぐらいヒロくんだってお休みがとれるものだと思っていた。


『1日?』

『うん。現場の人間で順番に。それで1日だけとらせてもらえることになった』


わたしにとってはすごく不満だった1日だけの休暇。

でもヒロくんの現場の人たちにとって、それはやっとのことだったなんて。

それをあの頃のわたしは理解しようとすらしなかった。
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