ナイショの恋を保存中!~クールな彼の恋人宣言~
「断るんだ?」

「遠慮です」

「意味ないね」

「だいたい部下に甘すぎます」

「上司としてじゃないと言ったら納得?」

「急にどうしたんですか?」

「質問を質問で返すな。前にも注意したろう」


さっきの余波なのか。機嫌がいいとはいえない口調。

あ、違うか。怒らせているのはわたしだ。

足りない頭でもそれくらいはわかる。


「男として見ろということでしょうか?」

「強制したくはないから無理にとは言わない。でもそろそろ僕も本気を出さないとまずいかなと思って」

「世良課長……」

「じゃあ、駐車場で待ってるよ」


そう言って去っていく。

廊下に出て今いる場所から見えなくなって、またうまく言いくるめられていることに気づいた。
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