【B】明日は来るから 【優しい歌 外伝】




「恭也さま、貴方。
 女を何だと思ってますの?

 今のまま貴方が、神楽さんのところにいって
 何が出来ます?

 今回の一件も全てが貴方が招いたこと。
 その責任を放棄して、迎えに来たから許して欲しいなんて
 馬鹿にしているのにもほどがありますわ。

 貴方の身の上は何も変わってない。

 多久馬総合病院の事にしても。
 何も解決していませんわね。

 もっとご自身を見つめなおすべきですわ。

 違いまして?お兄様、勇生さま?」




激しい言葉に、
ただ俺は返す言葉もない。




「ただ……安心なさい。

 関西に到着してからの足取りは
 今も追ってますから。

 私の元には、
 彼女の居場所が報告に入るはずですわ。

 それを恭也さまに話すかどうかは別問題ですけど」



恋華ちゃんの厳しく口調は、
容赦なく俺に突き刺さっていく。














夜の果て。


君を失うくらいなら、
もう一度、
時を戻しておくれ。







ただ純粋に何も知らずに
君を追い続けた
あの煌めいた時間に。












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