【B】明日は来るから 【優しい歌 外伝】

3.空しい夢 -恭也-




その年の夏。
祐天寺の一族に衝撃が走った。


企業買収した祐天寺の家は、
買収した新規事業参入に失敗。

多額の負債を背負うようになる。




父の権力が落ちることが、
昭乃にとっては信じられることじゃないのか
毎日、泣き暮らすようになる。



負債の立て直しに躍起になっていた
義父も心労から倒れて、
ここに搬送された。



そんな時、
親友の神島隆景から一本の連絡が入った。




多久馬総合病院を守るために
あの時、果たせなかった約束を果たそうと。




多額の負債を抱えた買収した会社を
即時に手放し、既存の事業も一部
手放すことによって、
会社の基盤を残す形になる。



手広く広げ過ぎた規模を縮小させることによって、
祐天寺を落ち着かせ、
その後、祐天寺の事業の一環となっていた
多久馬総合病院を確実に祐天寺から独立させる。




祐天寺の企業買収問題は、
連日、マスコミを賑わすことになる。



慌ただしくなる周囲に
翻弄されながらも、
義父の代わりに矢面に立つことを余儀なくされる。



「勇生、悪い。
 また出掛けてくる」



病院の方を殆ど、勇生に任せて
連日、祐天寺の為に昔のようにいろいろと駆け巡る。


慌ただしく動く中で、
久し振りに、神楽さんの妹である冴香さんが
姿を見せた。



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