【B】明日は来るから 【優しい歌 外伝】


「何言ってるのよ。
 そんなことあるわけないじゃない」



そんな言葉を必死に返しながら、
私の中は、
そのニュースを追いかけることにら必死だった。




半年ほど過ぎた頃、
ピタリとマスコミが
その手の放送をしなくなった。



また穏やかな
私たちの日常が続いた。




そんな日常を打ち消してくれたのは、
年が明けて間もなく。



仕事先のスーパーに、
幼稚園から入った一本の電話。

真人が幼稚園で高熱を出した
私は慌てて幼稚園へと駆けつけた。





幼稚園の先生が連れて行ってくれた
近所のお医者様には、
風邪だろうと言われた真人が
その日から症状が悪化していく。




38度を超える熱が
もう五日も下がらない。

手足が腫れて、掌が赤い。

そして両眼の白目が
赤く充血するようになる。


その後も、唇が赤く舌が
イチゴのように赤く変わっていく。




そんな症状が次々と出てくる真人。




一人ではどうすることも出来なくて、
夜中にも関わらず、
倫華ちゃんに相談すると
慌てて、優典さんが車を走らせて
救急病院へと連れて行ってくれた。

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