砂のオベリスク~第七大陸紀行~

脊髄






塩の台座はやがて柱になり、天井を支えられる高さにまでなろうとした。


地面が遠くなれば、波が引いたあとも苦痛だ。湿った闇を見下ろすと、心が擦り減るようだった。



 魔素を操ることは、やはり簡単ではないらしい。エンは砂がこぼれ落ちるように消耗し、どういうわけか自身の重みまで失っていった。




 足場が狭すぎるなどとは、とても言えなかった。
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