砂のオベリスク~第七大陸紀行~

まどろみの街








 二人の紳士に限らず、その街のすべてが私に無関心だった。


身体を擦り抜けるほどに。



笑い声を上げる人々には私の姿が見えていないようで、肩が触れ合うことも無かった。


きらびやかな活気だけが肌に張り付き、私は独りだった。



大通りの真ん中で、私は叫んだ。



「どこだ、ここは。砂漠は、太陽は、洞窟はどこに消えた!」

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