VS.サンタ【短編】
サンタが普通に玄関からやって来てプレゼントを手渡ししてくれるなら、僕はそこで丁寧にお断り出来る。

しかし奴は神出鬼没で起きている時には決して姿を現さず、いつも僕が寝てから枕元にプレゼントを置いていく。

サンタのアドレスを知らない僕には事前にお断りするすべがないのだ。

以前サンタの姿を一目見ようとブービートラップを設置した事があるがサンタを捕獲する事は出来なかった。

クリスマスの翌朝枕元にはプレゼントとサンタの物と思われる血痕が残されており、血痕をたどると部屋の窓に続いておりサンタは窓から立ち去った事が推察できた。

これらの事から僕はひとつの結論を得た。

事前に断る事も当日断る事も出来ないのであれば……


力づくで追い返すしかない!


< 3 / 15 >

この作品をシェア

pagetop