はだかの王子さま
 心配になって、聞き返そうとしたわたしが口を開く前に、星羅はお父さんにもほほ笑んだ。

「そっちの方も、大丈夫だよ、内藤。
 君に噛まれれば、どうなるか、なんて承知の上だし。
 確かに君の牙は、僕とすっごく相性悪くて、たかが100㏄献血しただけで頭痛モノだけど。
 真衣と自分の身が守れないほど、ひどくはない。
 跡だって、明日の朝までには、消えるだろ?
 なんと言っても、全部僕の我がままだし。
 これ以上は、君に迷惑をかけられないよ。
 こっちの方は、大丈夫。
 君たちは、フェアリーランドの方、よろしくね?」







 
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