はだかの王子さま
「なんだ。
 真衣も、オススメのホテルとか知ってるんだ?
 もちろん、真衣の行きたい所があるなら、そこを優先するよ?」

 それは、どこ?

 ……って星羅は、聞いてくれたけど……

 本当はわたし。

 違うんだ。

「お出かけ場所は、どこでも良いけど……もう少し、普通~なデートがしたいな、って」

「ん? フツウって?」

 ワケが判らない、って首を傾げる星羅に、わたしは、ちょっと勇気を出して言ってみた。

「星羅の国では、判らないけど。
 ここでは『つきあう』って決めた人達は、いきなり、部屋に上がりこんだり、ましてやホテルに行ったりしないものなの!
 最初は、交換日記から……は、さすがにないけど。
 お散歩したり、映画見たりとかして仲良くなってから、段階を踏んで、ホ……ホテルとか部屋に、行くんだよ?」

「え、そ……そう?
 でも、僕達。
 そんな段階を踏まなくちゃいけないほど、仲良しじゃない関係だっけ?
 それに、僕が君のとなりにいるだけじゃ、つまんない?」

 か……関係って!

 改めて言われても、困るけど……!

 目に見えて、しゅん、としている星羅に、わたしは、違う、違う、って手を振った。

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