はだかの王子さま
「もう!
 星羅のことは、とっても好き、だってば!
 それに、基本。
 わたしだって、星羅さえいれば、他に何も要らないわよ!
 でも、せっかく。
 人間の姿を手に入れて、自由になったんじゃない!
 部屋に閉じこもってるばかりじゃなく、もっと外で遊ぼうよ、ね?」

 とりあえず、映画でも見ない? って。

 わたしの提案に、星羅は、少し上目使いに見た。

「映画も良いけど……
 それは、ゆっくり二人で見る気分じゃないんだ」

「なんで?」

「だって、恋愛モノは、現在進行形だから、他人(ひと)のを見る気無いし。
 アクションは、過去に散々体験済みで、も、やだし。
 SFやファンタジーモノは……なぁ」

 言って星羅は、しみじみ自分の手を見た。

 ……そ、そうね。

 わざわざ映画なんて見なくても、星羅の存在自体がファンタジーだ。

「う……う~~ん。
 じゃ、どこかにお散歩でも……」

「今から行ける、一番良いデートスポットって。
 フェアリーランドか、キングダムリゾートだよね?」



 あう……そうでした。


 
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