はだかの王子さま
「え……ええっと」

 うん、そう!

 ……なんて、とても言えず。

 突かれた図星をごまかして、わたしちょっと渇き気味の笑い声を上げた。

「あははは~~
 なんだか、美有希がお姫様みたいに見えちゃってさ。
 ごめん、わたし、今いろんな話を山ほど聞いたから、すごく、変で……」

「そうね~~変よね~~
 だって、あたし。
 お姫様『みたい』じゃなくて『本物のお姫様』だもん。
 それに、このドレスも、ゼギアスフェル様の最新デザインのドレスなのよ?
『ヴェリネルラ』っていうんだって。
 あたしのために考えてくださったの。
 似合うでしょう?」

「えっ……!?
 今……今、なんて言ったの……っ!?」


 ゼギアスフェル様の最新デザイン……?

『ヴェリネルラ』!!


 四月に、初めてこの街にやって来て。

 両親も、本人もキングダムリゾートで働いていないし。

 フェアリーランドとは、全く関係のない美有希からは、絶対聞けないはずの言葉なのに!

 なんで!? って!

 一瞬思考が停止したわたしに、美有希が笑う。

「ゼ・ギ・ア・ス・フェ・ル・さ・ま・の・ヴェ・リ・ネ・ル・ラ。
 当然よね?
 だって、あたし、本当は。
 ビッグ・ワールドの名門貴族当主の、唯一の娘『フルメタル・ローザ』だもん。
 ゼギアスフェル様とは、生まれた時からの婚約者よ」
 
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