はだかの王子さま
 部屋中を飛び交っていた、いろんなモノは、その場の空中にぴたっと止まると、そのまま。

 今度はゆっくり地上に降りて、整列し……普段あるべき場所に戻って行く。

 その様子が、まるで、大人に怒られた子どものように、背中を丸めているように見えるのは、気のせいかしら?

 もちろん、デッキブラシや、バケツに、背中なんてないけど!

「幽霊じゃなくて……ゴブリン?
 それ……ってなに?」

 うらめしやぁ、って恨みがましく言われる種類よりもマシだったけれど。

 ゴブリンってゲームで一番最初に出て来て、すぐ主人公にやられる雑魚キャラや、映画で良く聞く悪役だったような気がする。

「しかも『処分寸前』って……」


 なんか、イヤな予感するんですけど。


 不安な顔が、表に出てしまったらしい。

 わたしの質問に、星羅は、一つ頷くと。

 雑貨達の中で、一番最後を歩いて(?)たデッキブラシをひょいとつかんだ。

「真衣、正体を見せてあげるけど、怖がらないでね?
 デッキブラシの君。
 恥ずかしがり屋なのは、判ってるけど、君が今日の騒ぎの始まりだ。
 責任は、取ってもらうからね?」
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