はだかの王子さま
 ビッグ・ワールドってこっちの世界とは違って、獣も鳥も魚も……モノによると植物まである程度の知性を持って、しゃべるんだ。

 だからヒトと獣を区別する境界が、ここと違って酷く曖昧でね。

 姿形でしか、見分けがつかないんだよって、星羅は言った。

 つまり。

 ヒトの形をとれるモノが『人間』。

 自然や獣を支配し、治め、他の『人間』から保護を受ける権利を持つけれども。

 そうじゃないモノは『獣』。

 人間に飼われたり、奴隷のように使役されたり……だけじゃなく。

 もしかして、殺されて食べられちゃっても、文句が言えない、ここの世界の普通の動物と同じように扱われる……らしい。

 そんな事情もさることながら。

 星羅がさらり、と言った言葉に私の呼吸が止まる。

「まあね。
 僕は、これでも一応王族の一員だから世間から『獣』だと思われると、とてもマズイことになるんだ」


 ……王族だって!!


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