はだかの王子さま
 
 う……うん。

 いや、別に全く知らないわけじゃ無かったよ。

 お父さんは最初っから星羅のコト『おうじ』って呼んでるし。

 前に。

 星羅本人に『王子きま?』って聞いたら『おうじ』は名字みたいなものだって笑ってたけど。

 日本名をつけるにあたり『桜路 星羅』って名前が正式に決まり。

『おうじ』って聞いて『王子』よりも『桜路』ってのが先に頭に浮かんでたけれども。

 別に、星羅が王子様でも全く違和感ないし。

 でも。

 改めて言われると、なんだかなぁ……

 キレイな外見だけでも困ってるのに、星羅って存在が、ますます遠くなる気がする。

「……真衣?」

 どうやら、星羅との話の途中。

 自分の心配ごとに入っちゃったみたい。

「わぁ……っ! ごめんなさい」

「いいんだけどさ。
 真衣、また余計なこと考えてない?」

 そう星羅に言われてわたしは、首をひっこめた。


< 87 / 440 >

この作品をシェア

pagetop