あなたの隣は…(短編集)
そして知の彼女は、数少ないあたしの女友達の1人だ。
名前は道堂 麻芽(ミチドウ アサメ)。
麻芽は、可愛くて性格良くて料理が出来て、本当に理想の女の子的存在だ。
知は幸福者だと思う。
その麻芽が、走って来た。
「優貴!!おはよう。今日はお弁当作って来たの。お昼、一緒に食べない?」
キラキラした笑顔で言ってくる。
マジで可愛い。つい見とれてしまう。
そんなあたしを知は睨んでいる。
きっと嫉妬しているんだと思った時、苛めたくなった…。
「マジで?食べる。ありがとう、麻芽。大好き。」
そう言って麻芽を優しく抱きしめると、麻芽は顔を赤くして笑顔になり、「うん!!」と抱きしめ返してくれた。
それを確認してから、知を見てほくそ笑んだ。
悔しそうに顔を歪める知に、笑いを堪えていると、意外にも静にあたしと麻芽を引き剥がされた。
「コラ、優ちゃん。知をからかわない!」
真面目に怒っている静は、あたしに人差し指を指しながら言った。
「知をからかうのはいつもの事だろ?」
「違うのよ、優貴。ね、静君?」
麻芽は意地悪そうな顔で静にそう聞き、静は嫌そうな顔をしてから顔を反らした。
なんだ?と思って訊こうとしたら、静は教室から出ていった。