過去より、もっと良い恋をあなたと・・・

『あぁ、自己紹介するの忘れてた。』

なんなのこの人は!

こんな時に・・・

『俺の名前は、大渕アキラ。宜しくな?』

『私は清野愛菜です。こちらこそヨロシクネ!』

私は軽くお辞儀をした。

すると、ずっと黙っていた俊が口を開いた。

『アキラ、先家に戻っててくれよ?』

『これ以上余計なことを話されたくないからか?』

俊は大渕くんを睨んだ。

俊スゴク怖いよ・・・

『分かった分かった。睨むなよ~』

『じゃあ、俺は送ったらすぐ戻るから。』

『はいはい。』

俊が私の手を引っ張った。

その後、家まで送ってもらったものの俊は一言も話さなかった。

私は少しスッキリしたかったので、お風呂に入ることにした。

あの、大渕って人が言ってた話は本当なのかなぁ?

俊もゴメンって・・・

皆私を置いてどっかに行っちゃう。

寂しいよ・・・

私の目からは涙が溢れた。

『・・ぅぅ』

私を幸せにしてくれるんでしょ?

だったら置いて行かないでよ!

私を、1人にしないで・・・

『俊、分からないよぉ。・・ぅぅっ』

どぉして言ってくれなかったの?

私が俊から離れるとでも思ったの?

そんなことで、嫌いになったりしないのに・・・

私はお風呂から上がった後、泣き疲れて寝てしまった。

あの話が嘘だと、夢だと思いたかったから・・・

ねぇ、俊。

私はアナタにとって、どんな存在なの?

何でも話して隠し事とかしない仲じゃないの?

やっぱり、所詮は恋人でも他人?

私はそんなのやだよ!

俊が私に秘密作るなんて・・・

何でも1番に話して欲しい!

1人で悩まないでもっと私を頼って欲しいの!!

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