愛玩~夢幻の秘密~

「そう。ひっそりと泣くはずが。たまたまバラ園を見学にきてた施設の女の子に見られて…どうして泣いてるの?…って声をかけられたって。」


「あ…。」


微かにだけど。


あたしの脳裏に何かが浮かんでくる。


「泣いてるところを見られたアニキは、必死に隠そうとしたら『泣くのは恥ずかしくないよ?あたしもいっぱい泣いたから。お兄ちゃん、このプレゼントあげるから、早く一緒に笑って。』って、一輪のバラを渡されたんだって。」

「あの時…。」


まだ鮮明じゃないけど。


なんとなく。


思い出しかけてる。

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