ハチミツ×シュガー



 ……でも、良かったかも。


 私が皇に隠し事しても、すぐバレちゃうから。



「はぁ…」


 今日1日で色々ありすぎて疲れたみたい。
 着替えもせず、そのままベッドに横になった。




『好きだ』


『俺が守る』



 ――っ


 思い出したら……息も出来ないくらい、胸が痛くて。


 彼の手も、声も。

 私を見る瞳も…。







『如月、また明日』

『…うん』

『ハハッ 俺と別れるの寂しくなった?』

『ちがっ』『じゃ、またな』


 私の反応に、なぜか嬉しそうな表情で軽く触れるキスをすると、彼は風のような去って行った。



 ……そう。


 別れるのが、悲しかったの。

 明日また会えるのに。


 ……なぜ…?




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