ハチミツ×シュガー
「おすっ!
……てか、今日彼方いないの?」
少し私を伺うように聞いてきた斉藤くん。
「うん。今日は別々なの」
……苦笑いになっちゃった。
「ふーん…。珍しいよな、彼方が如月の隣にいないの」
斉藤くんは気付いてないのか、そのまま話す。
「そう…?」
やっぱり西城くんが傍にいるのは目立つのか……。
「そうだろ?アイツ如月に話しかける奴ら、片っ端から威嚇してるぞ」
「あはっ 威嚇って!
私に話しかける男の子なんてそうそういないし、たまたまだよ」
笑いながら校舎に入ると、
「――如月」
彼の、低い声。
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