ハチミツ×シュガー



「……佐藤。
 片割れの本性、あんななのか…?」


「いやぁ…昔から知ってるけどあれほどとは……」


 小さな声で話す二人に、私は苦笑いで返すしか出来なくて。


「はははっ……知らなかったよ、ね?」

 なぜか私が居たたまれなくなった。






「――こりゃ難関だな……」


 呟いた斉藤くんの一言は、私の耳には届かない。




「ねぇ、映画だとみんなで行きづらいから遊園地にしない?」

 真弓がサンドイッチを食べながら提案してきた。


「いいね!それ」

 洋子ちゃんもパァ〜と笑顔で喜んでる。



「んじゃ、決定!」






「……そんなら俺と如月で映画行ったって」「なんか言った?」


「――何でもないです(泣)」




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