ハチミツ×シュガー



 みんなのお弁当をキレイに食べてアッという間に帰る時間。



「女子達、弁当ありがと」

 斉藤くんが玄関でお礼を言ってくれた。


「私達こそ、お邪魔しました!」




 玄関を出て、全員で手を振り斉藤くんと別れると……


「――如月!」

 なぜか、別れたはずの彼が追いかけてきた。



「楓、私達先に行ってるよ?」


 真弓がウィンクしてみんなと先に行く。
 私は訳が分からなくて、斉藤くんと向き合う。



「……ごめん。やっぱり画行かないか?二人で…」


 真っ直ぐ私に向く、斉藤くん。




「あ……」


 ……二人でって言ったよね、今。

 その一言に、なぜかさっきみたいに返事が出来ない。



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