ハチミツ×シュガー
マンションのエントランスにあるパネルに鍵を差し込むと、自動ドアが開いた。
その中に入ると、彼女も慌てて後ろからついて来る。そして、エレベーター前に立ち、さり気なく彼女を横目で見ると…
「…ねぇ、どうして、『やっぱり』って思ったの?」
元々の小さい目を、これでもかと大きく見開いて俺に聞いてきた彼女。
今日は珍しく、双子の片割れから外泊許可がおり、俺の家に泊まりに来た彼女。
2人で買い物してちょうど今、俺のマンションに着いたんだけど……。(大学2年になり、俺はすぐ一人暮らしを始めた)
彼女は、片割れの恋の行方が気になって仕方ないらしい。
「ねぇ、どうして彼方は分かってたの?
皇と洋子ちゃんの事を!」
――んとに、コイツは!(怒)
ガタッ
「きゃあっ」
「うるさいな。
――そんなに気になるのかよ、皇が」
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