ハチミツ×シュガー
彼女をエレベーターの中に引きずり込んで、壁に押しつけた。
「そ、んなつもりじゃ…」
彼女は怯えた顔ではなく、目を見開いてビックリした表情。
「はぁ…。 あのさぁ、多分アイツら、高校の時からお互い想い合ってたぞ」
掴んだ手首を放すと、そっと彼女の方から手を繋いできた。
その行動に内心ドキドキして彼女を見下ろすと、
「…私が心配なのは皇じゃなくて、洋子ちゃんだよ?」
柔らかく、でも恥ずかしそうに微笑みながら言ってきたアイツに…
「――分かってるよ」
ぶっきらぼうに答えるしか出来ない俺。
「ふふっ 早くお家帰ってご飯食べたら、DVD見ようね?」
エレベーターが目的の階に着いた。
彼女はすぐさま降りて、手を繋いだまま、部屋の前まで俺を連れて行く。
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