子猫が初恋提供します。
その日も夜はこの教室に来ていて――…
『夜兎…!!いつまで1年生の教室にいるわけ…っ?戻りましょ?』
あたしの机に座る夜の前に、2年生らしき大人っぽい綺麗な人達がやってきて、苛立ってるような口調であたしを睨みながらそう言った。
『………っ。』
あたしは気まずさに冷や汗もんで俯いていて…
何であたしが睨まれにゃならんのだと憤っていた。
それなのに、渦中の人は…
『……♪』
知らん顔で何故かあたしの髪を弄っている。
『あの、よ…呼んでますけど…』
『……?』
堪えきれず、ちっちゃい声で夜を促す。
夜は…ん?と顔をあげて
こともあろうか
『なぁ、……ちゅうしていい?』
『『『……!!?』』』
目を丸くするファンのお姉様方を尻目に…そう言ってにっこりあたしの顔を覗き込んだ。
い…っ、いいわけあるか……!!!
しかし、ますます目を吊り上げてあたしを睨む彼女らに怯え…あたしはひたすら身を小さく固めたのです……。