誰よりも愛する君へ
「もしものことって・・・」

アタシは生唾を呑む。



「・・・・・死に至るケースも有るってことよ」



ピンッと張り詰めた部屋の中に響く村瀬さんの声。


聞かなくたって分かってた。

こんな答えが返って来ることくらい。

でも聞かずにはいられなくて・・・・

優斗に突き付けられた現実はあまりにも悲しくて・・・・

アタシはその場に泣き崩れた。






その晩、家に帰ると美加と梨華からメールが届いていた。

『今どう?アツアツ?』

『病院でヤッちゃダメだよ』

アタシは返信する気力も無くてメールを見て泣いた。


翌日は補習プリントを貰いに学校に行かなきゃいけなっかったけど、アタシはとてもそんな状態ではなくて結局サボった。

昼になると学校に来なかったアタシを心配して美加と梨華が来てくれた。

「ハルっ!!目、どうしたの?何があったの?」

「ちょっと・・・・ね」

「ほんとのこと言って」

アタシは美加と梨華を部屋の中に入れた。

「で、何があったの?」

アタシは二人に昨日あったことを全部話した。

話しを聞き終えると二人はアタシをぎゅって抱きしめてくれた。
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