誰よりも愛する君へ
「お兄ちゃん・・・・アタシどうしたらええ?」

「そいつ、愛してやることやろ」

アタシは泣きながら縫いぐるみを抱きしめた。

「アタシ・・・・」

「ハルがマジで好きなら、別れろとわ言わん。・・・・やけど、ハル・・・・死ぬなよ」

「死なへんし・・・・」

お兄ちゃんはアタシを力強く抱きしめた。

「さすが俺の初カノ」

「・・・・さすが、アタシの初カレ・・・・」

お兄ちゃんはアタシをずっと抱きしめていてくれた。


アタシが朝起きるとお兄ちゃんの胸の中だった。

「うーん」

「おっ!ハル起きたか」

「おはよう」

「こうやって寝るの何年ぶりかな」

お兄ちゃんはアタシの頭をなぜなぜしながらゆっくり話す。

「7年ぶり位かな?」

「お母、添い寝だけでも心配してたもんな」

「うん」

「夜中も見に行きてたし」

「ふふふ」

「ハル・・・・幸せになれよ」

お兄ちゃんはアタシをギュッと抱きしめた。

アタシは再び眠りについた。


アタシが起きるとすっかり太陽は西に傾いていた。

携帯には美加からメールが入っていた。

『三人で優斗くんのところに行こう!5時に迎えに行きます』

時計を見るともう4時半だった。
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