夜光虫
そんな私にも寂しい時はあった。


まず家に着くと部屋が真っ暗で暖房も入っていない。


家に帰って始めにすることは、震えながら電気を点けて暖房を入れることだった。


私はお笑い番組が好きなので、夜よく見ていた。


ワイン片手にチーズをつまみながら。


面白い場面があっても部屋で一人で笑っているのは寂しかった。


ワインは飲めなくてもいいから、面白さを共有出来る人が欲しかった。


だったら男のランクを下げればいいと思うかもしれないが、そうすると“課長”という肩書きを捨ててまで結婚したいのか疑問が出てくる。


今流行りの年下男も、卑屈になるかヒモ化されるのはごめんだった。


だから結婚が難しい。分かってる自分でも。


でも、どうしたらいいのか分からなかった。
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