夜光虫
そんな時に美宇と出会った。


美宇は派遣社員として11月に販売促進部二課に入って来た。


ブラウンのロングヘアだった。


第一印象は、気が利かないし要領も悪いという残念なものだった。


お茶汲みは他の子に先を越される。


新発売のデジカメの客層のグラフを作るように頼んだら、人の倍の時間を要し、しかも間違えていた。


正直、使えない人材だった。


でも仕事は真面目で、いつも一生懸命だった。


派遣の子が若いイケメンの社員に先にお茶を出したりしてポイントを狙ってるのに対して、美宇は誰にでも平等な所も好感が持てた。


美宇はただ不器用なだけなのだ。


私は要領が良くて調子がいい人よりも、不器用でもお人良しな人の方が好きだった。
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