夜光虫
美宇に早く仕事を覚えてもらいたいと思い、人より多く仕事を任せた。


「プレゼンの会議に使用する資料を20部コピーよろしく」


「今開発中のデジタル一眼カメラのコスパを抑えるにはどうすればいいと思う?あなたの意見を聞かせて」


「アンケート結果を表にまとめて」


彼女はどんな注文も嫌な顔一つせずに引き受けた。


だから頼みやすいというのもあった。


金曜日は誰でも早く帰りたいものだった。


私は管理職なので残ることが多いが、多忙な時は派遣にも残業を頼むことがあった。


他の子は先に予定などが入っていて断られたりすることもあるが、美宇はいつも残業してくれた。


「あなたにも予定があるかもしれないのに悪いわね」


「いいんです。家に帰るだけですから」


こういう所にも好感が持てた。
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