夜光虫
「皐月ちゃんってボクサーパンツ履いてるの?」


それは帰りに更衣室で着替えている時に睦美さんに言われた。


上は半袖だから脱がないけど、ブラだってスポブラだ。


「女らしい下着は抵抗あるんです」


オレはムッとしながら答えた。


こんな男らしい成りしてるんだから見りゃ分かるだろう。


空気が読めないヤツだと思った。


睦美さんのアパートは家の近所にあった。


睦美さんは車を持ってなくて最初は会社のバスで通っていたけど、残業が多かったのでオレが送り迎えをすることになったのだ。


月々の交通費の半分の5千円もちゃんと払ってくれた。


オレは同じ部署というだけで年も離れてるし、そんなに親しくしようとは思わなかったけど、予想外に仲良くなっていった。
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