†穢れなき小鳥の殺し方†

そばにいるウェイターに「ゴールドを」と頼む。

すると、


「ゴールド、頂きましたぁ!」


店内中に聞こえるほどの大きな声。

すると店内にいる全員から、


「ありがとうございます」


とサラウンドで返ってくる。

それからミラーボールはくるくる回り始め、スポットライトはミカを照らした。

大音響で鳴り始める音楽に、ホスト全員からのシャンパンコール。

その中でミカは満足そうに笑みを浮かべた。


きっと遥香の席からも見えてるだろう。


だから俺はミカの肩を優しく抱き寄せて、

グラスに次がれたゴールドを一気に飲み干した。
< 39 / 203 >

この作品をシェア

pagetop