†穢れなき小鳥の殺し方†

俺は煙草を取り出して火を。

肺に吸い込んで、煙とともに「知るかよ」と短く答え彼女の横をすり抜けようとしたのに――。


「ど、どうして!?お願いします!このままじゃ――」


俺の腕を掴んでそう口にする彼女。

その指は細く、『白魚のような・・・・・・』って言うのは多分、こういうのだろうなって思うほど。


「このままじゃ、なに?」

「・・・・・・・」

「もう言うことないなら離せよ」

「――あっ」


彼女の手を振り払ってエレベーターのボタンを押そうと――


「このままじゃ、パパに離婚だって」


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