†穢れなき小鳥の殺し方†
にっこり笑う俺とは対照に、青ざめていく彼女の表情。
そして唇を震わせて――、
「い、くら、・・・・・・なんですか?」
その質問に俺は「ん~」と少し考えるように視線を宙に漂わせた。
「確か、300万位だったか、それ以上か」
「そんなに!?」
そんなに驚いてくれるとは感激だな。
俺としてはもっと上の金額を目指してたんだけど。
「それ、全額払ってくれんの?君のパパ」
楽しげにそう口にする俺に、彼女は押し黙った。
そうだろう?
このことが分かったら確実に『離婚』だ。
それもいいが、俺はもっと楽しみたいんだよ。
「やっぱ無理か。それなら――」
「あたしがっ」
続く台詞を予想して、俺は顔をしかめた。
やっぱ金額がまだ低かったか?