俺様王子の初恋
どっちかって言うと視力は
良いほうだと思う。
けど、入学初日に気分で
メガネを掛けていったら
すっかり定着してしまって
なんとなく、私の中で
メガネはなくてはならない物に
なっていた。
「 声、出して 」
「 ・・・・っ! 」
”誰か”と叫びそうになるのを
ぐっ、と我慢した。
ここで声を出したら負けを
認めてしまう気がして、
下唇をキツく噛んだ。
「 なに?抵抗? 」
胸の前で握っていた手で
首筋を這う大きな手を掴む。
せめてもの、抵抗だった。
もう片方の手で肩を押したけど
ビクともしなかった。
楽しそうに私を見下ろす彼は
肩を押していた私の手を掴んで
グイッと引っ張った。