俺様王子の初恋
彼の指の先には、間違いなく
私が持ってきた箱があって
コクリ、と頷いた。
少し間をあけて大きな溜め息をついた彼は
私を退かして立ち上がると
箱に手を伸ばした。
「 葵 」
「 は、はい 」
強張った彼の顔を見上げて
首を傾げると、彼は何か
小さな紙切れを見て盛大な
溜息をついた。
「 ここに持ってけって
アイツに言われたんだよな? 」
「 ?・・・はい 」
聞かれたことに答えると
彼は再び小さな溜息をついた。
箱を受け取ってすぐに書類を
乗っけたから、箱の中身を
私は知らない。
もちろん、あの紙も。