俺様王子の初恋
「 もう限界? 」
コクコクと頷くと
肘をついていた方の手が
私の髪を優しく撫でる。
撫でているのが本当に
この人なのか。ってくらいに
彼の瞳は艶っぽく濡れていて
意地悪そうに口元を緩めていた。
もう片方の手で私の顎を固定して
親指でゆっくり、唇をなぞる。
「 いいね、その顔 」
─────この人、ドSか。
これといって”怖い”という
感情はない。
・・・・もしかしたら、どこかで
恐怖は感じているかもしれないけど
それどころじゃない。
口では”無理だ”と言いながら
私はまだ、彼を見つめ返していた。