俺様王子の初恋




「 別にいいけど 」




大きな声で話しているわけじゃ
ないのに、校舎内が静かだからか
やけに2人の声が響く気がした。




そうこう話してる間に
彼が蹴破りそうな勢いで
保健室のドアを蹴り開けて
ズカズカと入っていく。




「 壊れちゃいますよ? 」


「 壊れたら壊れただろ 」




・・・・そうですか。
苦笑する私をソファまで
誘導して座らせると私を見下ろして
ゆっくり口角を上げた。




「 な、んですか 」


「 色っぽいなーって 」


「 へ? 」




彼が私の肩にかかっていたブレザーを
すっ、と取った。






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