俺様王子の初恋
しばらく歩いていると
空気が冷たくなって、
日の当たらない旧校舎に入った。
相変わらずの薄汚い校舎に
少し怯みながらも、保健室に向かう。
「 明日 」
「 え? 」
「 明日から、放課後学園祭の準備だけど
葵のクラス時間かかりそう? 」
今日も多分、その学園祭の話を
したんだとは思う。
私は寝ていたから全然聞いてないだけで
案外買出し係とかもちゃっかり
決まっていたりするかもしれない。
「 ・・・・さぁ? 」
「 だろうな 」
”寝てたもんな”って可笑しそうに
笑われて、口を尖らせながら
”すいません”って一応謝った。