俺様王子の初恋




「 俺が脱がしてやろうか? 」




そう言って彼は少し前屈みになって
制服のボタンに手をかけた。




「 いいです!!! 」


「 じゃあ脱げよ 」


「 ・・・・ 」


「 まじで脱がすぞ 」




本気っぽい彼の目をみた途端
体が凍りついたみたいに
動かなくなって、腕を下ろした。




「 なに?脱がしてって? 」


「 ひぁっ!!違います! 」




躊躇なく3つほどボタンを外した
彼の手首を掴むと、”冗談”って
彼が笑って私から離れた。




「 風邪引くのはまじだから脱げ 」




”見ないから”って言われて
彼が後ろを向いてるのを確認して
震える手でボタンを外した。





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