名前の無い物語

シャトルが直った

なら…


「じゃあ…俺達、行かないと…。」


世界の命運がかかった、最後の大勝負
俺達を待ってる人が…いるんだ


海は立ち上がって、んーと伸びをする
その瞳には、強い光が宿っていた


「海。」

スッと立ち上がって
七菜は海を見上げた


「…行ってらっしゃい。」


ーー行ってらっしゃいーー


学園長室で華が言った最後の言葉
そこまでソックリだな、と海は心の中で笑った


「…行ってきます。」


華には言えなかった、その言葉を
『帰ってくる』という、その言葉を口にした

待っててくれている人の下に、必ず帰れるように…






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