「紫苑!!」



俺が扉を開けたとき、目にしたもの。
俺は信じれなかった。



「紫苑止めろ!何やってんだよっ」

「関係ない…離せ…」



紫苑の腕にあった傷。
その真新しい傷跡は、紫苑自身が切ってたからだった。
今さっきやっただろう傷が、また4個ぐらいあって。
部屋は生臭い血の臭いが充満している。
こんな部屋でよく気持ち悪くならないな…。



「紫苑、なんでこんなことする?」

「……」

「なんか言えよ!!」

「何がわかる…」

「は?」

「あんたに何がわかる!!」

「紫苑…?」

「親のいる律にはわかんないさ、この気持ちが!」
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