亡國の孤城 ~フェンネル・六年戦争~



ローアンの表情は……殺気立ったものから…悲しげな、切ない表情へと変わった。























「………………貴方は……女王陛下……カルレットを………………………………憎んでいたのですか……?」


























「―――………………………………フッ…………何を言うかと思えば………」






クライブは鼻で笑い返したが、ローアンは……真剣だった。







「………………お母様が………ずっと……憎かったのですか…?」

「……………下らんな……」




足元の魔方陣が、一瞬で二重になった。

徐々に濃く、大きさを増していく魔方陣。



………同時に胸中で抱く恐怖感も増していったが……今はそんなもの…どうでも良かった。


…………ただ…知りたかったのだ。
その真意を………。













「…………お母様と貴方は…………………一度は……将来を誓い合った仲…だったのでしょう?…………狂王を…52世を恨むのは分かります……でも………………お母様は……」

――突然、目線の高さに、長い古代文字が浮かび上がった。

それは魔方陣の円に沿って、ゆっくりとローアンの周りを回る。


「……………どういう立場に立たされているのか………あまり理解していない様だな…………」





静かな、いつもの感情の無い声。

しかし………それは抑制している様な…そんな声音にも聞こえた。







「……………おまえなど……どの術でも簡単に殺せるが…。………特別に………禁術でも使ってやろう………」

………クライブの右手が………闇で覆われた。
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