亡國の孤城 ~フェンネル・六年戦争~

ギリッと骨が折れるくらい強く握られ、マリアは声を漏らした。

カザレとは違う低い男の声がぶつけられる。

「―――せっかくこっちから話を持ち掛けてやったのに………………断るだと?………女の分際で……逆らうんじゃねぇよ!!調子に乗るな!」

パンッ、と顔をはたかれ、男は横たわるマリアの身体を押さえ付けた。

男の手は何の躊躇いも無く、マリアの胸をまさぐり始めた。

古く薄い服に包まれたマリアの豊かな胸を、上から鷲掴みした。


「―――っ……!?」

困惑と羞恥心が混じり合い、マリアは顔を真っ赤にして必死に抵抗した。

しかし、他の数人の男がそれを許さなかった。

「俺は手を押さえてるからな」

「そっちは足押さえとけ。暴れたら殴れば良い」


男達の声が木霊した。
これは悪い夢ではないだろうか。

この息苦しさも、服を破られているこの音や感覚も、胸を握られているこの痛みも、傍らから聞こえて来るカザレの笑い声も。



…………みんなみんな……夢……幻だ。




ビリッ……………ビリッ………。







ボタンが弾け飛んだ。コルセットが取られ、長いスカートに裂け目をいれられた。





「おい次は俺な」

「馬鹿、俺だ」
< 459 / 1,150 >

この作品をシェア

pagetop