亡國の孤城 ~フェンネル・六年戦争~
「はっきり言う。お前の第一印象は酷かったぜ?……首傾げんな。おい…忘れたのか?愛想良くフレンドリーに接して来た純粋な少年に、お前はそりゃもうショッキングな第一声を……………もういいや…」
考え込むトウェインに苦笑しながら、ジスカはまた一つ菓子を口に放り込んだ。
「………昔は…良かった。………………何も知らないで動く事が出来たからな」
遠くを見る様な物悲しい目。彼女が自然と醸し出す、何処か高貴で優雅な雰囲気は、やはり王族として生まれ持ったものなのだろうか。
…………何も変わらない様に見えても………一つの隔たりが、異様に厚く感じられた。
…………幼馴染み同然で、柔らかい笑みを自分にだけ……弱い所を自分にだけ見せてくれる彼女。
六年も共に戦場に出て。
こんなにも一緒にいて。
こんなに………………近いのに。
手を伸ばせば届くのに。
どうして。
どうして……。
「……………なぁ、ジスカ」