間違いだらけの殺人
今日は何の連絡も
なかったから、
いつも通りの時間だった。

朝に限らず、
相変わらず几帳面な男だ。


「おかえりー」

私の声は
一オクターブ上がっていた。


「ただいま。
あっ・・・」

夫は驚いていたようだった。

「何っ?
すごいご馳走じゃない?」

「でしょう?」

夫はテーブルの上の
料理を見て嬉しそうに笑った。
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