君とこんぺいとう
隼人と向き合って食事をするのは別れて以来だった。

ずっと抑え込んでいた気持ちが
彼の笑顔を見るたびに走り出しそうで怖くなる。

私は平静を装うのに必死で
せっかくの食事の味もよく分からなかった。

「今日は本当にありがとな」

食事のあと、隼人は家まで送ってくれた。

「こちらこそ、すっかりごちそうになっちゃって。
それじゃ、運転気をつけて帰ってね」

そう言ってシートベルトをはずそうとしていた私は
隼人にその手を遮られた。

「隼人?」

「萌に聞きたいことがあるんだ」

綺麗でまっすぐな瞳に見つめられて
私は鼓動が速くなるのを感じた。

「何?」

隼人はシートベルトをはずすと
体ごと私のほうを向いた。

「萌は田代のことが好きなのか?」

< 123 / 138 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop