君とこんぺいとう
花火大会が始まる少し前
松田さんが急にお腹がすいたと言いだした。

「里中さん、何か買ってきてもらえます?」

そう言う彼女の目が
私にも一緒に行けと言っている。

(怖い…)

「小川も何か欲しい?」

私は立ちあがると、里中に言った。

「あの…私も一緒に行く」

「そう?じゃ、行くか」

里中と私は屋台のあるほうへ向かって歩いた。

焼きそばを買った私たちは場所まで戻ろうとしたものの
さっきよりも人が多すぎて
身動きが取れなくなってしまっていた。

「花火始まっちゃうな」

里中は時計を見ながら言った。

「仕方ないから、少し空くまでここで見るか」

里中は戻るのをあきらめ
花壇のある場所に腰を下ろした。

「小川も座れば?」

「う…うん」

私は言われるままに里中の隣に座った。

(どうしよう。
このまま聞かないで帰ったら
松田さんに殺される…)

下を向いたまま考え込んでいる私に
里中は言った。

「お前、挙動不審だぞ…。何だよ?」




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